「マーダーミステリー」という言葉を、最近よく耳にするようになった方も多いのではないでしょうか。謎解きイベントが好きな人、人狼ゲームを遊んだことがある人、あるいは「演劇」や「物語体験」に惹かれる人たちの間で、じわじわと人気が広がっています。
しかし一方で、
- 名前は聞いたことがあるけど、実際何をするの?
- 人狼みたいに嘘をつくゲーム?
- 推理力がないと楽しめない?
- 初心者が一人で参加しても大丈夫?
といった疑問や不安を感じている方も多いはずです。
この記事では、マーダーミステリー未体験の方にもイメージがつくように、ゲームの流れ・魅力・よくある誤解・初心者が安心して楽しむためのポイントまで、丁寧に解説していきます。
ネタバレは一切ありませんので、これから参加を考えている方も安心して読み進めてください。
マーダーミステリーとは?
マーダーミステリーゲームとは、参加者一人ひとりが「物語の登場人物」となり、会話を中心に事件の真相を追っていく推理ゲームです。
舞台となるのは、とある館、とある村、とある会社、とある船の上――
物語の設定は作品ごとに異なりますが、共通しているのは、
- 事件がすでに起きている(多くは殺人事件)
- 登場人物全員に「役割」「背景」「秘密」が与えられている
- 犯人は参加者の中にいる
という点です。
プレイヤーは、自分に配られたシナリオを読み込み、「自分の立場で、どう振る舞うか」を考えながらゲームに参加します。
一生に一度しか体験できない理由
マーダーミステリー最大の特徴は、ネタバレ厳禁であること。
- 犯人は誰なのか
- トリックは何なのか
- それぞれの秘密や真相は何なのか
これらを一度知ってしまうと、二度と同じ作品は遊べません。
そのため、マーダーミステリーは「生涯に一度しか体験できないリアル体験エンターテイメント」とも言われています。推理小説を読むのではなく、推理小説の中に“入り込む”体験――それがマーダーミステリーです。
人狼ゲームとは何が違うの?
「人狼みたいなゲームですか?」と聞かれることはとても多いです。
結論から言うと、似ている部分もありますが、まったく別物です。
| 比較項目 | マーダーミステリー | 人狼ゲーム |
|---|---|---|
| 勝敗 | 個人ミッション+犯人特定 | 陣営勝利 |
| キャラ設定 | 詳細な背景・物語あり | 役職のみ |
| 目的 | 推理+ロールプレイ | 嘘と議論 |
| 雰囲気 | 物語体験・没入感重視 | 駆け引き重視 |
| 初心者耐性 | 高い | 低め |
マーダーミステリーでは、「上手に嘘をつく」よりも、「その人物として自然に振る舞うこと」が重視されます。嘘をつくのが苦手な方、人前で強く主張するのが苦手な方でも、役柄に沿って話すだけで十分楽しめるのが特徴です。
事前準備は必要?コスプレは必須?
結論から言うと、何も準備はいりません。
- 小道具
- シナリオ
- 筆記用具
- 必要な資料
これらはすべて会場側で用意されています。
ただし、友人同士での参加や貸切公演の場合、世界観に合わせた服装や軽いコスプレを楽しむ方もいます。もちろん必須ではありません。普段着で参加してまったく問題ありませんので、安心してください。
会場はどんな雰囲気?
「どんな場所で、どんな空気感なのか分からなくて不安…」
これは初参加の方がよく感じるポイントです。
会場は、
・テーブルと椅子が並んだスペース
・シナリオに合わせて装飾された部屋
など、作品や店舗によってさまざまです。
共通しているのは、“会話がしやすい落ち着いた空間”であること。大騒ぎするような場所ではなく、自然と物語に集中できる雰囲気が作られています。

ゲームの流れを詳しく解説
ここからは、実際のマーダーミステリーがどのような流れで進行するのかを、順番に解説していきます。
GM(ゲームマスター)によるルール説明
初めて参加する方が、まず安心できるポイントがここです。
「初参加です」と伝えれば、GM(ゲームマスター)が、
- マーダーミステリーとは何か
- ゲーム中の注意点
- ルールの説明
- 困ったときの対処法
を、とても丁寧に説明してくれます。GMは進行役であり、困ったときのサポーターでもあります。分からないことがあれば、遠慮なく聞いて大丈夫です。
配役決定
参加人数に応じて、それぞれが演じる「登場人物」が割り当てられます。
- 年齢
- 職業
- 人間関係
- 立場
などが設定されており、同じ立場の人は一人もいません。
シナリオ読み
配役が決まったら、各自に配られたシナリオを5〜10分ほど読み込みます。
シナリオには、
- 生い立ち
- 過去の出来事
- 他の人物との関係
- 事件当日の行動
- 秘密
- 個人ミッション
- NG行動
などが詳しく書かれています。
犯人役の人には、犯行の手順や動機も記載されています。この内容は絶対に他人に見せてはいけません。ただし、覚えきれなくても大丈夫。ゲーム中に見返すこともできます。
全体議論
全員で集まり、事件について話し合います。
- 犯行時刻は?
- 凶器は?
- 動機は?
- 誰にアリバイがある?
などを整理していきます。
犯人役の人は、疑われないように立ち回る必要があります。作品によっては、全員で協力して達成する「共通目標」がある場合もあります。
密談
多くの作品では、全体議論の途中で密談(少人数での内緒話)が可能です。
- この人にだけは真実を伝えたい
- アイテムを交換したい
- 情報を引き出したい
そんな場面で密談は重要な役割を果たします。ここでの交渉や駆け引きが、物語を大きく動かすこともあります。
犯人投票
議論と密談を経て、「この人が犯人だ」と思う人物に投票します。なぜそう思ったのか、理由を発表する場合もあります。犯人でないのに最多票を集めてしまうこともあり、それは誰かの思惑が成功した証でもあります。
投票結果によって、物語のエンディングは大きく変わります。
GMによる解説(ネタばらし)
すべてが終わったあと、GMから事件の真相が語られます。
- 本当の犯人
- 各人物の秘密
- 起きていたすれ違い
- 見落としていた伏線
「そういうことだったのか!」という発見が次々と明らかになります。
感想戦
最後は、参加者同士で感想を語り合う時間です。
- あの時何を考えていたか
- 実はこんな嘘をついていた
- 本当はあの人を疑っていた
ネタばらしをし合うことで、体験が何倍にも面白くなります。この時間を一番楽しみにしている人も少なくありません。
初心者でも本当に楽しめる?
結論から言うと、全く問題ありません。
- 推理が得意でなくてもOK
- 演技力は不要
- 積極的でなくても楽しめる
マーダーミステリーは、「上手い人が勝つゲーム」ではなく、「物語を体験するゲーム」です。役になりきって、自分なりに考え、話し、迷う。それ自体がすでに正解なのです。
まとめ:マーダーミステリーは「物語を生きる体験」
マーダーミステリーは、ただの推理ゲームでも、ただの演劇でもありません。
- 他人の人生を一時的に生きる
- 正解のない選択を迫られる
- 人の言葉を信じる・疑う
そんな体験を通して、強く心に残る物語が生まれます。
もし少しでも興味を持ったなら、ぜひ一度体験してみてください。きっと、「もう一度やりたい。でも、もうできない。」そんな不思議な余韻を味わうことになるはずです。



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