体験談「皮膚むしり症」は自力で治せる?

心理学の話

「皮膚むしり症」をご存知ですか?

女優の有村悠里さんがカミングアウトしたことで、ちょっとしたネットニュースになったのが記憶に新しいかと思います。

あまり知名度は高くありませんが、かくいう私みいくまも、実は皮膚むしり症に悩んでいました

今回は、まずは知識的なところで「皮膚むしり症」とは何かをお話ししてから、実際に私の体験談のお話しをしたいと思います。最後には写真も載せるので、直前にも警告文を載せるつもりですが、要注意でお願いします。

皮膚むしり症とは?

皮膚むしり症の人は、皮膚をむしる直前に緊張感や不安を抱いていて、皮膚をむしることで、そうした感情が和らぐことがあります。傷ができるほど皮膚をむしり、皮膚をむしる行為をやめようとしてやめられず、また自分の行動のために大きな苦痛を感じているか、日常生活に支障をきたしている場合に、この病気の診断が下されます。

皮膚むしり症は強迫症の一種です。

この病気の人は、強迫的に自分の皮膚をむしったり、ひっかいたりします。

この行為は見た目がよくないと思う部分を取り除くためにやっているわけではありません。

健康な皮膚をむしる場合もあります。

たこ、吹き出物、かさぶたをむしる場合もあります。

皮膚むしり症は、しばしば青年期に始まりますが、あらゆる年齢で発症する可能性があります。

この病気は人口の約1~2%にみられ、そのうち約75%が女性です。

どんな症状なの?

皮膚をむしる方法や部位は患者によって様々です。

ただれや傷跡が多くの部位にみられる人もいますが、数カ所しかみられない人もいます。時間が経つにつれて、むしる部位が変化することもあります。無意識のうちに皮膚をむしってしまう人もいます。一方で、この行為をより意識的に行う人もいます。

皮膚をむしる直前に緊張感や不安を抱いていて、皮膚をむしることで、そうした感情が和らぐことがあります。そうすることで、しばしば満足感が得られます

皮膚むしり症の人の多くは、繰り返し毛を抜いたり、爪や頬の内側をかんだりするなど、身体に関連する反復行為も行います。他の人の皮膚をむしる人もいます。

自分の外見や自分の行為を自制できないこと困惑したり、恥じたりすることがあります。その結果、他者に皮膚の損傷を見られる状況を避けることもあります。典型的には、家族以外の人前で皮膚をむしることはありません。多くの患者は衣服や化粧で皮膚の損傷を隠そうとします

自制心を失うことで苦痛を覚え、皮膚をむしる行為を何度もやめようとすることもあります。

皮膚むしり症の人は一般的に、皮膚をむしる行為をやめようとしたり、頻度を減らそうとしたりしますが、その試みは成功しません

過度になると、皮膚むしりにより傷跡になったり、傷から菌が入って感染症を引き起こしたり、過度の出血を起こしたりします。

さらには重篤な敗血症が起きることもあります。

皮膚むしり症の人の多くでは、強迫症、抜毛症、うつ病などの他の精神障害もみられます。一般的に症状の重症度は変動しますが、症状が生涯続く場合もあります。

 診断の基準

皮膚むしり症の診断は以下の症状に基づいて下されます。

・あまりに皮膚をむしるために皮膚に損傷がみられる

・皮膚をむしる行為を何度も減らそうとしたり、やめようとしたりしている

・その行動のために大きな苦痛が生じているか、日常生活に支障をきたしている

考えられる治療方法

服薬での治療、もしくは認知行動療法を用いての治療が有効と考えられています。

 服薬での治療 

選択的セロトニン再取り込み阻害薬(抗うつ薬の一種)やN-アセチルシステインによる治療が役立つことがあります。

 認知行動療法での治療 

特に皮膚むしり症に焦点を合わせた習慣逆転法を行うことで、症状が軽減することもあります。

習慣逆転法では、対象者は次のことを教わります。

・自分がしている行為に対する自覚を高める

・問題の行為の引き金になる状況を特定する

・皮膚をむしる行為を別の行為(こぶしを握りしめる、編み物をする、手の上に座るなど)に置き換   えるなど、皮膚むしりをやめるのに役立つ対処法を実践する

私の皮膚むしり症体験談

私(みいくま)も皮膚むしり症があると言いましたが、実は正式な診断はありません。なぜなら、受診してないからです。

本来なら受診すべきレベルになったこともありましたが、小学生だった当時の私には知識がなく、ただただ大人から隠すように過ごしていたことを覚えています。学生に上がってからはパッタリとなくなりましたが、大人になり、仕事を始めてから時々再発するようになりました。

具体的な症状としては、無意識のうちに爪の周りの皮膚を剥いてしまいます

はじめはささくれが気持ち悪くて取り除こうとしただけでした。しかし、段々とささくれ以外も剥いてしまうようになりました。甘皮を爪で削って剥いて、その隙間からさらに剥いていきました。少し経つと捲ったところが治ります。すると皮膚が少し硬くなるので、気持ち悪く思いました。なので、爪で摘んで引っ張ってちぎりました。

指先は常に真っ赤で、何処かに触れるだけで痛い状態です。

日常生活の中で手を使わないことは不可能なので、常に不快感がありました。そして何より、指先は他人からよく見られます恥ずかしい気持ち、情けない気持ちでいっぱいでした。指先が汚くて、誰にも見せたくなくて、でも見せないことなんてできず、見られた相手に指摘されないかドキドキして、指摘されたらなんて言い訳をしようか考えて、ストレスがさらにかかっていました。なのに、むしるのはやめられないのです。

この魔の悪循環から抜け出せずにいた時期もありました。

大人になってから再発した理由

元々私の気質として、“完璧主義“や“神経質”なところがあります。そのため、些細なことでストレスを感じやすい体質でした。学生の頃はストレスになるようなことからは逃げていましたが、大人になって働くようになってからはそういいかなくなりました。

特に、会議の日は、緊張してストレスがかかっていた上に、他人の話を聞いている間は手持ち無沙汰ですので、皮膚をむしるには絶好の機会でした。むしっているときには綺麗にむしることに集中していたので、気持ちが和らいだのかもしれません。しかし、ふと我に返ったとき激しく後悔しました。

皮膚むしり症を克服した理由

治すためにハンドクリームを塗ったり、手ぶくろをしたり、いろいろな工夫をしました。しかし、剥いた皮膚にハンドクリームは非常に滲みますし、ハンドクリームで柔らかくなった皮膚は剥きやすくなっていて悪化しました。手ぶくろは物理的に剥かなくなるので良いのですが、仕事上、PCを打つのに邪魔だったりと、続きませんでした。

そんな私でも有効な方法が一つありました。

それが、“ジェルネイルをする”でした。

ジェルネイルをしている間は、皮膚むしり症が全くなくなりました

理由として考えられるのは、

 ・ジェルネイルだと爪が厚くなるので皮膚をむしりにくい。

 ・お金をかけて綺麗にした爪を周りに見せたい。

 ・剥こうとして自分の爪を見たとき、見惚れて手が止まる。

なのではないかと思っています。

普通のマニキュアではダメでした。ただ、ずっとジェルネイルをしていると爪が弱ってきてしまいます。今は爪の調子を見ながら、セルフでジェルネイルをすることで、対処しています。セルフジェルネイルだと爪へのダメージが少ない一方で、普通のマニキュアの時のようにダメで再発してしまうこともありますが、普段から手持ち無沙汰にならないよう工夫したり、ハンドクリームで綺麗な手への意識を高める等並行して取り組むようにしています。

皮膚むしり症に悩む方に伝えたいこと

私の皮膚むしり症の症状としては、今は落ち着いています。

理由としては、たまたま今仕事が忙しくて剥いている暇がないからです!

はい、そんなもんなのです。

絶好の機会なので、セルフジェルネイルもして、ハンドクリームも塗って手ぶくろをしてと徹底した結果、少しまだ赤みはあるものの傷は無くなりました

私のように、自分にとって有効な方法を見つけることができれば、自分で工夫して対処ができます。

しかし、傷口から菌が入るのが一番怖いことなので、本来なら通院がベストです。精神科や心療内科の敷居が高ければ、皮膚科でも良いと思います。同じような症状に悩まれてる方がいれば、通院をオススメします。

※※閲覧注意※※

最後に、実際の私のむしった後の手の写真を載せます。

ジェルネイルをして、綺麗に戻った手も一緒に載せます。

こんなに剥いても綺麗に治るんだということ、実際に症状の説明のために載せるので、とてもグロいです。

くれぐれも自己責任で見てください。

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